にんげんっていいな

考えたことをまとめるブログ

自分と似た人を好きになる VS 異なる人を好きになる

友人と話していていつも思うのは「自分の周りは似た者同士しかいねえな」ということだ。なので悩みを相談しても「私も同じだからなんもアドバイスできねえ」となりがちである。

私の友人たちはゴリゴリの男性脳、政治や社会問題について様々な議論を交わす問題解決型の人々(そして重度のオタク)である。にも関わらず、こと自分自身の問題(たとえば転職についてとか、結婚についてとか)においては、「わかる」「それな」とJKもビックリIQ3の共感100%の返答しかできない。

ところで人は「自分と似た人を好きになる」のか、「異なる人を好きになる」のか。今日はこれについて考えてみる。

 

①内向的な人は自分と似ている人を好きになりがち、外交的な人は自分と違う人を好きになりがち?

自分の内面に関心が向いている人を「内向的」、社会や他の人間に関心が向いている人を「外交的」という。

・内向的な人:人間関係は狭く深く、休日は家でゆっくりしたいインドア派。Twitterに本名ではなくHNで登録しがち。ソシャゲのガチャ結果投稿しがち。

・外交的な人:人間関係は広く浅く、休日は友人や家族と遊びたいアウトドア派。Facebookに本名+顔写真つきで登録しがち。友人とのバーベキュー写真投稿しがち。

内向的な人は刺激に弱く、外交的な人は刺激に強い。だから内向的な人はギラギラミラーボールの輝くクラブへはいかないし、外交的な人はステイホームで発狂しがちなのである。

この点を踏まえると、次のようなことが言えるのではないか。

・内向的な人=安定を好む=自分と似た人を好きになりがち

・外交的な人=刺激を好む=自分と異なる人を好きになりがち

次に友情・愛情の場合を考える。

 

②友人は似た者同士が集まる?

仲のいい友だちを思い浮かべ、仲良くきっかけを思い出してほしい。よくあるのが「学生時代席が近かったから」。これは心理学用語では「近接性」と言い、距離が近い人ほど仲良くなる確率があがるというもの。他にも「単純接触効果」と言って、会う回数が多いほど人は好意を抱きやすいという考え方もある。このように友人において、仲良くなるきっかけはささいなものであることが多い。

何十年も友情が続く友人がいる一方で、卒業や就職などでいつしか疎遠になった友人もいる。では、この違いはどこから生じるのか?

それは価値観の変化から起きるのだと思う。

学生時代に仲がよかった友人と久しぶりに出会っても、以前のように話が盛り上がらないと感じることはないか? 人は変わる。体型も変わるし、味覚も変わるし、そして考え方や価値観も変わる。かつて気にしていたこと(たとえば切りすぎた前髪だとか)も、歳をとればどうでもよくなってくるし、逆に以前は大事だと思えなかったことが、実は大切だったのだと気づく場合もある。

だから女性の友情ほど壊れやすい。なぜなら、女性は結婚・出産によって人生の価値観や、大切なものの順位が大きく変わる場合が多いから。下手したら住んでいる場所・食事の嗜好・ファッション・お金の使い方など、何もかもが変わってしまう人もいる。そういう友人に会った時、人は「あの子も変わったな……」と思うのである。

その点、趣味でつながった友情は強い。音楽が好き、漫画が好き、アニメが好きという嗜好は、歳を取っても変わることが少ない。たとえかつて音楽活動をしていた人が楽器を弾くのをやめたとしても、その人が音楽が好きであることは変わりないからである。

これらのことを考えると、「長く続く友情=自分の大切にしていることが同じ人」であることが大切なのではないかと思う。

 

③恋人は異なる者同士が惹かれる?

さて、友情においては似た者同士が仲良くなりやすいと結論づけたが、恋人関係ではどうだろう?

これは難しい問題だ。自分とあまりにも似ている人だとマンネリが起きやすいし、かといって自分とまったく違う考えの人と暮らしていくと衝突が起きやすい。

しかしたとえば「金銭感覚」「衛生観念」なんかは、考えが似ている人を選ぶべきである。どこにお金を使うのか、あるいはどんな状態をきれいだと思うのか。このあたりの考え方の違いは、衝突が起きがちだからだ。それに「休日の過ごし方」「外交的か内向的か」といった項目も、ある程度は似ていた方がいいだろう。そのあたりを考慮しないと、休日は家にひきこもりたい妻を毎週友人を集めたバーベキューに誘う夫が爆誕してしまう。つらい。

また、友情には利害関係は生じないが、恋愛(特に夫婦)においては利害関係が生じる。つまりお互いの苦手な部分を補える関係が理想的ということだ。

以前スーパーのレジ係のバイトをしていた時思ったのだが、世の中には「寡黙でぼんやりした夫と勝気な妻」「社交的な夫とおとなしい妻」の組み合わせが非常に多い。もちろんどちらも大人しい、どちらも元気という夫婦もみられるが、割合で言えば8:2ぐらいだろうか。

とすると、恋愛関係においては、異なる者同士が惹かれるという説が強いのではないだろうか。友情と違って、恋愛(夫婦)は二人で問題を乗り越えなければならない場面が多々ある。

そう言った場合に「私これ苦手なんだよね」「わかる」「それな」で話が終わっていてはいけない。だから社交的な配偶者には町内会に出てもらうべきだし、しっかり者の配偶者には家計を管理してもらうべきあのである。

ちなみに外見においては、似ている者同士が惹かれやすいという研究結果がすでに出ている。芸能界のおしどり夫婦を見ても、顔が似ている人たちが多い。つまり美女と野獣カップルが生まれる確率は低い(逆もまたしかり)ということだ。世の中はせちがらい。

そう考えると、日本のお見合い制度はよく出来ている。

かつて、お見合いでは「家柄」「家族関係」「学歴」などが似ている人が選ばれていた。生育環境が似ている人は「金銭感覚」「衛生観念」が似通っていることが多いし、なんなら「職業」も近くなるため、共通の話題ができやすい。よくできている。

 

 

 

さいきん友人の結婚式や同窓会に出ることが多く、こんなことを考えていた。人は変わる。しかしいくつになっても、友人たち(オタク)とはカードキャプターさくらの良さについて語り合える関係でいたいものだ。私の初恋は桃矢くんです。よろしくお願いします。(完)